福島牛Magazine「わ」 畜産農家訪問 育む人

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佐々木 顕仁さん

当たり前のことを当たり前に続けることが大切

義父の後継者として農業に専念 良い牛を仕入れ、しっかり育てる

郡山市で長年、稲作を中心に農業を営んできた佐々木家。牛の肥育は40年近く前に始め、現在は85頭もの牛を育てています。顕仁さんはそんな佐々木家の三姉妹の長女と結婚。休日や農繁期などに手伝いをするようになり、やがて義父の病気などをきっかけに農業に専念することにしました。現在は義父である利定さんとともに、牛の世話と米や野菜作りを行っています。
牛の肥育は、子牛を仕入れるところから始まります。顕仁さんは血統やデータなどをしっかり見極め、より良い子牛を仕入れることが大事だといいます。そして、その後はタンパク質多めの飼料、さらに栄養価の高い乾草や稲わらを与え、この時期にしっかりした体格に育てるベースを作るそうです。また、肥育期間も最低でも30カ月以上と、長期肥育を実施。これもより肉付きの良い良質の牛を育てるためとのこと。
「当たり前のことを当たり前に行うだけ」と、顕仁さんは言います。「特別なことは何もしていません。毎日きちんと餌を与え、よく観察し、異常や変化を早く見つける。それが大切です」。

稲作で出る稲わらも大切な飼料として活用

【郡山市】

佐々木 顕仁さん

1978年郡山市生まれ。インテリアショップに勤務後、2017年より農業に専念。「良い牛を仕入れ、しっかり育てる」ことを基本に、丁寧な仕事を心掛ける。

【2025年2月10日号】

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