熱い志で、優しく牛と向き合う
牛にストレスは大敵です。毎日の健康と環境の管理が大切。
「牛への愛情と熱意は誰にも負けません」と、牛達を見つめる佐藤智英さん。代々この地で暮らす家柄で、庭師を営んでいた祖父が始めた畜産を、父親、そして智英さんの3代で180頭もの牛を繁殖、肥育するまでに拡大してきました。
佐藤さんが大事にしているのは、牛に過剰なストレスを与えないこと。牛達が毎日穏やかに過ごせるように気を配っているそうです。佐藤さんが削蹄師の資格を取ったのも、牛にとって良いタイミングで爪を削れるから。削蹄も牛にはストレスがかかるのですが、元気に過ごすために欠かせない手入れ。だからこそ、必要なタイミングで行えればと自ら行うことにしたそうです。「牛は喋ることができないので、目や表情などいろいろな部分で状態を見極めることが大切だと思っています」。
福島牛のPRにも積極的に取り組む佐藤さん。PRイベントなどにも積極的に参加しているそうです。「福島牛は、全国の銘柄牛にも引けをとりません。試食会などで『おいしい』と言っていただけるのは何よりうれしいですね」。
動物大好きな佐藤さん
牛舎は、家と隣接する牛舎(20頭程)と、1㎞程離れた牛舎(4~5棟、160頭程)の2カ所。
1993年生まれ。2001年、高校卒業後に祖父、父の後を継ぎ就農。現在は祖母と両親とともに180頭の牛の繁殖と肥育を行う。日々の仕事に生かしたいと、授精師、削蹄師の資格を取得。
【2024年12月10日号】
「畜産農家訪問 育む人」一覧に戻る