福島牛Magazine「わ」 畜産農家訪問 育む人

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有限会社いしがみ牛小倉 敏孝さん

いしがみ牛をもっと広めていきたい。

歴史ある名牛の産地で、より良い牛を目指し努力を続けています。

南相馬市原町区の西部に位置する石神地区では、阿武隈山系の豊かな自然の中、古くから良質な牛を育ててきました。ここでは生産農家が一丸となって「安全・安心・美味」な牛肉生産を目指しています。その「有限会社いしがみ牛」の社長である小倉さんは、現在100頭程の牛を飼育。広々とした牛舎では、飼育期間ごとに分けられた牛がのびのびと育てられています。この地域の牛は、「除角(じょかく)」といって仔牛の頃に角を切ります。除角することで牛同士が傷つけ合うことも減り、それによる肉質への影響も少なくなるそうです。
「良い仔牛を大きく、良い牛に育てる」ことが小倉さんの目標。そのために仔牛を見極め、さらに飼料など常に研究を重ねているそうです。もちろん、それぞれの牛の状態を観察することも大切だと小倉さんはいいます。県内の産地の中でも、古くから首都圏での評価も得てきた「いしがみ牛」の牛。「県内の人にももっと食べてもらい、その美味しさを知ってほしいですね」。

有限会社いしがみ牛【南相馬市】

小倉 敏孝さん

1952年3月21日、南相馬市生まれ
高校卒業後、建築業などを経て30代で畜産業へ。2001年、有限会社いしがみ牛設立。代表取締役就任。JAふくしま未来そうま地区の肉牛部会部会長を務める。

【2021年2月1日号】

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