福島牛Magazine「わ」 畜産農家訪問 育む人

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株式会社沼野畜産沼野 裕一郎さん

親子2代で頑張ってます。

風土豊かな福島県で育つ「福島牛」。さらにおいしく、さらに魅力的に。

棚倉町の東部、のどかな田園地域にある沼野畜産。県内でも比較的気候が穏やかで、雪も少ないこの場所で牛を飼い始めたのは、代表を務める沼野裕一郎さんの父親、博さんです。現在は親子が力を合わせ、200頭近くの牛を飼育しています。
ここでは市場で買った仔牛を育てる「肥育」だけでなく、母牛に仔牛を産ませ、その仔牛を育てる「繁殖」も行っています。どちらも牛の状態をよく観察し、健康に育てることが大切ですが、妊娠中の母牛や出産、さらに体調を崩しやすい仔牛の飼育など、それぞれの状況に合わせて牛を見守ることが必要になります。「最近は出産直前の牛の様子をスマホで管理することもできるので、以前よりは楽になっています」と裕一郎さん。飼料に自家栽培の飼料米やとうもろこしも用いるなど、経費の削減にも努めているとか。
「これからは、より福島牛ならではの魅力ある牛を育てていきたい」と、裕一郎さん。若手の生産者同士の情報交換なども行い、お互いに刺激し合っているそうです。

株式会社沼野畜産【棚倉町】

沼野 裕一郎さん

1981年1月16日、棚倉町生まれ。
東京農業大学卒業後、沼野畜産へ。現在会社の代表を務める。また、福島牛飼育農家の後継者で作る「牛友会」では副会長を務め、福島牛の次世代について仲間とともに考える。

【2021年2月1日号】

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