福島牛Magazine「わ」 畜産農家訪問 育む人

File.2
株式会社美土里耕産 古田農場古田実さん

それぞれの牛の体調を見極め、大切に育てています。

安心、安全な福島牛を日本中に届け、そのおいしさをわかってほしい。

郡山市西部の山裾、市街地を臨む開放感のある場所に古田農場はあります。心地よい風が吹く、牛にとっても過ごしやすいところです。父親の正実さんが畜産を始めたのは50年ほど前。今では170頭程もの和牛やF1(和牛とホルスタインの交雑種)を飼育しています。
実さんが牛の飼育の上でもっとも気をつかうのは、牛の体調だと言います。「1頭ごとの微妙な体調の変化を見逃さないことが大切です。ふらつきや耳、目の状態など、毎日、給餌のほかに早朝5時と夜10時の見回りも欠かしません」。牛舎に人が近づいても牛が逃げたりおびえたりせず、むしろ人に寄ってくるのは、常に実さん達が姿を見せ、手間をかけているから。それぞれの牛の餌の食べ方の個性まで熟知しているほど、まさに1頭1頭手塩にかけて育てているんです。「健康を維持して出荷まで育て、さらに格付けが良ければ、やはりほっとします」と、実さん。「これからも安心、安全な福島牛を日本中に届け、そのおいしさをわかってほしいですね」。

福島牛はシンプルに焼き肉で食べます。
ニンニクを効かせるのもおすすめ!!

両親である古田正実さん、マユミさん夫婦も協力して世話をしています。

株式会社美土里耕産 古田農場

古田 実さん

1979年8月2日、郡山市生まれ
高校卒業後、JAや運送業などで働き、10年ほど前に家業を継ぎ古田農場で働く。大型免許、大型特殊免許、フォークリフトや溶接などさまざまな資格を有し、牛舎の営繕に役立てている。

【2020年10月10日号】

「畜産農家訪問 育む人」一覧に戻る